ロシアがウクライナに軍事侵攻を始めて、早7ヶ月が経ちました。そんなロシアのウクライナ侵攻ですが、実は2014年から始まっていたことをご存じですか?実は、2014年にウクライナのクリミア半島をロシアが攻め入り、常に緊張状態が続いていました。
また、これを発端にロシアによるウクライナへのサイバー攻撃も頻繁に行われていたことを知る人はそう多くないでしょう。今や目に見える形だけでなく、国際政治の駆け引きさえサイバー空間で行われているのです。
目覚ましいIT分野の技術革新と共に、ますますサイバーセキュリティ対策の必要性が叫ばれるようになってきた昨今。今回は、VPNプロバイダーが今年発表したサイバー攻撃を受けた国ランキングと、サイバー攻撃を防ぐための方法を皆さんにご紹介したいと思います。
VPNって?
本題に入る前に「VPNプロバイダーって何?」という方に、簡単に説明をさせていただきます。
VPNとは、Virtual Private Networkの略で、物理的な回線を使わずにネットワークをつなげる仕組みです。本社と支店で有線LANを繋げていなくても同じフォルダが見れたりするのは、基本的にこのVPNを使っています。
最近では、リモートワークが進み、出先からでもVPNを使って本社のフォルダを見に行ったりしてる方もいらっしゃるでしょう。比較的低コストで運用でき、通信を暗号化できるためセキュリティも確保されているとあって、全世界で使われている通信方法です。
サイバー攻撃を受けた国ランキング
それでは、本題であるサイバー攻撃を受けた国ランキングをご紹介します。
ここでは、世界的に有名なVPNプロバイダーであるNordVPNが今年2月発表した、2006~2021年の15年間で受けた大規模なサイバー攻撃の国ごとの回数の情報を参考にしています。
- 1位 アメリカ合衆国/198回
- 2位 イギリス/58回
- 3位 インド/32回
- 4位 ドイツ/25回
- 5位 ウクライナ/24回
- 6位 イスラエル/23回
- 6位 イラン/23回
- 8位 オーストラリア/22回
- 8位 韓国/22回
- 10位 中国/19回
- 11位 サウジアラビア/16回
- 11位 日本/16回
- 13位 フランス/15回
- 13位 カナダ/15回
- 15位 ロシア/13回
- 15位 パキスタン/13回
- 17位 ベトナム/8回
- 17位 トルコ/8回
- 19位 香港/7回
- 20位 アラブ首長国連邦/6回
- 20位 北朝鮮/6回
1位は断トツで「アメリカ」で、特にロシア・中国からのハッキングが多いようですね。ランキングに上がっている国は、何かしら国家的に敵対する国があり、その国同士でハッキングしている背景があるようですね。
日本は11位にランクインしており、ロシア・中国・北朝鮮からのハッキングが確認されているそうです。特に、ロシアのキルネットと言われるハッカー集団の事例が注目されています。
サイバー攻撃を防ぐための4つの方法
国家的なサイバーハックだけではなく、個人レベルでもマルウェアやランサムウェアなど、我々の日常にも脅威は潜んでいます。
ここからは、市井の我々でも出来るサイバー攻撃への対策を4つご紹介いたします。
①差出人不明のメール、SMS等メッセージは無視する
これは、基本中の基本ですよね。特に最近はリンクを送ってきたり、公的機関を名乗ったりとあの手この手で攻めてきます。基本的に自分が面識がない送り手からの連絡は全て無視するのが吉です。
②公衆Wi-Fiをできる限り利用しない
国内でも公衆Wi-Fiがかなり整備されてきましたが、よくよく考えると誰でも同じネットワークを使ってインターネットに接続できるって危険をはらんでると思いませんか?
特に、仕事で個人情報や会社の機密情報を扱っている人は、会社で仕事をするか会社から支給されているポータブルWi-Fiを利用するように心がけしましょう。
③強力なパスワードを設定する
貴方が普段から使っているそのパスワード、大丈夫ですか?アルファベット8桁だけだと、1時間もかからずにハックされてしまうという情報があるくらいです。
大文字小文字アルファベット10桁以上&数字&記号の組み合わせが、現在推奨されているパスワードの長さです。これを機に自分のパスワードを見直してみましょう。
④端末を常に最新のバージョンにアップデートする
PCやスマートフォンに入っているOSやアプリケーションは、こまめに最新バージョンにアップデートしましょう。アップデートに、サイバー攻撃への脆弱性を補完する機能が含まれている可能性があるためです。
最後に
これから更にIT技術に頼る機会が増えてくる我々の生活の中で、サイバー攻撃は避けて通れないものです。最低限の知識をつけて、しっかり自分で自分の身を守るように心がけていきましょう!