YouTubeプレミアムをVPNを使って安く契約はできる?裏技はある?

スマホでYouTubeを見ていると、途中で何度も広告が入り「プレミアムにしたいな…」と思ったことはありませんか?でも毎月の固定費はできるだけ安く抑えたいもの。そんな時、「YouTubeプレミアムはVPNを使えば安くなる」とか「YouTubeプレミアムをVPN経由で契約すればお得」などを目にすれば、気になりますよね。

本記事では、YouTubeプレミアムをVPNで安くできるのか?裏技の仕組みや、料金が安い国の傾向、VPNのリスクやグレーな部分を優しく解説します。

VPNの仕組みとは?

VPNとは、別の国の回線に接続し、他の国のサイトにアクセスできる仕組みのことです。VPNに接続すると、インターネット上では「あなたがその国にいる」かのように見えます。YouTubeプレミアムは国ごとに料金が違うため、「VPNで海外サーバーに繋げば、その国の料金でyoutubeを利用できる」というのが、裏技の出発点です。ですが、実際のあなたの居住地やクレジットカードの住所は日本のままですので、画面上は海外にいても、支払い履歴を見れば日本在住だと判断されます。この「表示上は海外だけど、実際は日本」というギャップが、利用規約に反する可能性もあります。「システムの隙間を突いている状態」に近く、利用停止されるリスクもあるといえるでしょう。

海外作品を視聴できる?

VPNを使うと料金だけでなく、国ごとに視聴できるコンテンツが変わることがあります。VPNで海外サーバーにつなぐと、その国向けの動画などが見れるようになるからです。ですので、YouTubeプレミアムとVPNを組み合わせて、「海外限定の作品を楽しみたい」「現地のトレンド動画をチェックしたい」という方もいらっしゃいます。ただし、視聴地域を変えることと、支払い地域を変えることは別の話で、「海外コンテンツを楽しむためのVPN利用」と「海外料金で安く契約するためのVPN利用」では、性質が異なります。とはいえ、一度契約してしまえば、視聴自体はVPNなしで利用できるケースが多いと言われています。

VPNが安い理由

YouTubeプレミアムに限らず、音楽サブスクや動画サービスは、その国の平均収入や物価水準、現地の競合サービスなどをもとに料金が決められています。そのため、物価の安い国ほどサブスク料金も安くなる傾向があります。とはいえ、多くの人はできるだけ安くVPNを使いたいものです。そうしたニーズに応える形で、 NordVPNの料金は比較的抑えられており、コスパ重視の人たちの間で人気が高まっているようです。しかし、どのサービスでも経済状況の変化によって価格が見直されるため、「ずっと世界最安」というわけではありません。しかし、経済状況が変われば価格も見直されるため、「ずっと世界最安」というわけではありません。少し前までは、インドやアルゼンチン、トルコなどが、「VPNを安く契約できる国」として名前を挙げられていました。しかし、為替変動で実質的な値上げとなり、気づいたらサブスク料金が日本とあまり変わらなくなった国もあります。短期的な安さだけで判断すると、後から想定外の値上げに驚く可能性もあります。また、海外から契約しようとする動きが増えた結果、外国人による契約を制限したり、登録自体ができなくなった国もあるようです。その他にも、クレジットカード会社側の海外審査により、決済が弾かれてしまうこともあり、「安いから絶対にお得」とは言い切れません。インフレ・各国の税制・プラットフォーム側の価格改定などでもランキングが入れ替わります。「去年の最安値国」が「今年は中位」になっていることも珍しくありません。

VPN利用の危険性は?

VPNには、通信内容を収集される可能性や、広告やマルウェアが紛れ込む危険性、さらに接続が不安定になるといったリスクがあります。そのため、料金だけで判断せず、利用者の口コミや運営会社の実績もしっかり確認して選ぶことが大切です。

無料VPNで契約可能?

「お金をかけたくないから無料VPNでいいや」と考える方もいますが、YouTubeプレミアムを利用するための無料VPN利用はオススメできません。技術的には無料VPNも海外の画面を表示させることは可能ですが、セキュリティや速度面で不安があるからです。特に決済画面にアクセスする際は、無料VPNは避けた方が安全です。

VPN禁止国の存在

世界には、VPNそのものを制限している国もあります。中国・ロシア・中東の一部地域などでは、政府がネット通信を管理しており無許可のVPN利用が問題になることもあります。日本から使う分には影響はありませんが、「その国のサーバーに接続する」という行為がどう扱われているのか、VPNの利用をする際には事前に確認することをオススメします。

YoutubeのVPN利用は合法?

日本の法律上「VPNで海外コンテンツを見る」ことを禁じる条文はありませんので、日本国内でVPNを使うことは、違法ではありません。企業でも、社外から社内ネットワークに安全に接続するために日常的に使われています。一方、YouTubeの利用規約には、国ごとの提供条件や規定に従うことが書かれています。しかし「VPNで場所を変えること」を禁止しているわけではありません。この“書かれていない部分”が、YouTubeプレミアムでVPNを利用するというグレーゾーンを生み出しています。

地域限定条項について

多くの配信サービスは、「サービス内容・料金・提供範囲は地域ごとに異なる」と明記しています。これは、「日本のアカウントであれば日本向けの条件に従うべき」ということです。VPNで「料金を安くするために他国にいるふりをする」という使い方は、YouTube側が想定していないため、不適切な行為に該当する可能性があります。

決済エラーの要因

海外料金で登録しようとした際に表示される「取引が承認されませんでした」といったエラーの背景には、

  • カード会社側が不審な海外決済と判断している
  • Google側のセキュリティに引っかかっている

などの理由があります。これはVPNではどうにもできない部分です。

VPN登録のデメリット

海外料金で契約していると、国ごとにサービス内容が変わったり、料金改定のタイミングが読みにくかったり、緊急時にサポートが受けづらいといった不便も出てきます。「安くなる代わりに、使いづらくなる」ということでしょうか。

まとめ

YouTubeプレミアムをVPNと組み合わせて安く契約する、というアイデアは魅力的に聞こえますが、実際には、価格改定・規約変更などの可能性もあり常にうまくいくとは限りません。料金が安い国の傾向やVPNの仕組み、リスクを理解したうえで、「どこまでなら許容できるか」を冷静に考え、YouTubeを楽しみましょう。