コロナ禍により在宅勤務、リモートワークが普及し、働き方にも多様性が認められるようになりましたよね。リモートワークにあたってVPNなど、セキュアな通信を構築している企業もありますが、個人事業主などでそこまで費用がかけられず、出先で少し仕事をしたくてもできずに困っている方も少なくないでしょう。
そこで今回はVPN以外を活用して出先でも会社、自宅と変わらない仕事ができるツールをご紹介します!
リモートアクセスツールの選定ポイント
リモートアクセスツールを紹介、比較する前に、まずはツールを選ぶポイントについてまとめます。
1.接続先
リモートアクセスツールでの接続先は大きく分けて【サーバアクセス型】と【クライアントアクセス型】の2種類があります。
サーバアクセス型
外出先や自宅にあるPCなどの端末から、社内に設置しているサーバに直接アクセスする方法で、社内で使っているPCを持ち出して使用する際には有効な方法です。ただし、端末に社外秘のデータが保存される可能性もあるため、ダウンロードの制限などの情報漏えい対策が必要です。
クライアントアクセス型
社内に設置しているデスクトップPCに、遠隔地にある端末から直接アクセスする方法で、アクセスしたいPCの電源が入っていれば、社外にいても社内にいるときとまったく同じ操作が可能になります。
2.接続タイプ
リモートアクセスツールの接続タイプは大きく分けて「社内LAN延長接続タイプ」と「Webアプリ限定接続タイプ」、「PC遠隔操作タイプ」の特徴の異なる3つの接続タイプがあります。
社内LAN延長接続タイプ
VPNを介してネットワークに接続し、リモート操作を行います。社内で利用している環境をリモートでも再現しやすい点がメリットで、社内にあるファイルのダウンロードや、基幹システムあるいはメールサーバを利用することができます。
Webアプリ限定接続タイプ
PCやスマートフォンのアプリを利用し、画面共有を行って操作することができ、遠隔地からでも操作できます。
PC遠隔操作タイプ
社内PCの画面を社外の端末に転送して、遠隔操作することで、どこからでも社内のPCと同じ操作を行うことができます。
データは送信せず画面のみを転送しているため、操作するPCにデータを残さないので、万が⼀PCを紛失・盗難にあった場合でも情報漏えいのリスクを減らすことができます。
3.リモートアクセスツールの「セキュリティ対策」
リモートアクセスツール選定の際に必ず確認したいのがセキュリティ対策です。リモートアクセスは、社外からアクセスすることとなるため、万が一PCの盗難被害にあった際、不正アクセスやデータの持ち出しが起きかねません。そのためにも下記の対策が必要です。
なりすまし防止
通常のID・パスワードに加えてワンタイムパスワードなどの多要素認証の設定をする
不審な動きを検知
ログや接続履歴の監視機能を設定し、データの行き先を確認できるようにしておく
情報の持ち出し防止
画面キャプチャの制御によりデータの抜き出しを防止しておく
リモートアクセスツール おすすめ2選
リモートアクセスツールと一口に言っても非常に多くの種類があります。ここからはまずは簡単に使用したい方におすすめのツールを2つ厳選してその特徴について詳しく解説します。
TeamViewer
『TeamViewer』はドイツのTeamViewer社が提供しているリモートアクセスツールです。全世界で40万以上の企業や個人に利用されているほど世界的に普及しています。PC遠隔操作タイプで操作性も高く利便性が高いツールです。
利用料金は非営利団体や個人利用の場合は無料で使用でき、企業の場合はリモートワーク、ビジネス、プレミアム、コーポレートの4つのコースが設定されており、使用頻度から選択することができます。
LAPLINK 14
『LAPLINK 14 (ラップリンク 14)』は株式会社インターコムが提供しているソフトウェアです。ソフトを介してパソコンのデスクトップ画面を遠隔地のデバイスから確認、操作することができます。リモートデスクトップに特化したサービスであり、通信回線が暗号化されているのでセキュリティ対策も万全です。さらにサポートも充実しているため、導入後も安心して使用することができます。
最後に
今回はリモートアクセスツールについてまとめてきました。大手企業など、資金面に余裕があれば仮想空間を構築して、そこで業務を行うことがセキュリティとしては安心感があるのでしょうが、そこまで費用がかけられない方は今回ご紹介したPC遠隔操作タイプを使用することで、費用を抑えながら利便性高く操作することができるようになります。
ぜひご自身の目的に合ったツールを検討、導入し、快適ビジネスライフをお過ごしくださいね。